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医療 社会福祉 経済

医療や介護、年金などの社会福祉政策と経済との関係は、国家の根本にかかわる大きな問題です。また、高齢化と経済成長の鈍化が見られる先進国に共通の難題でもあります。制度をどのように改革すべきか考えましょう。

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救急医療システムの課題(2)-トリアージ

 救急医療では、緊急に治療が必要でかつ治療効果が見込める傷病者に、限られた医療資源優先的に振り向けなければなりません。このために、集めた傷病者を症状などによって選別トリアージ)し、治療優先度を決定します。(wiki→

 特に、災害のように傷病者の規模に対して利用できる医療資源全く不足している場合、トリアージは重要な役割を果たします。

 ただし、トリアージには精度および倫理の問題が伴います。

 トリアージは短時間で迅速に行うものであり、傷病者を詳細に診察し検査をしたうえで診断することはできません。従って、一定の確率で重症が軽症に選別されますし、またその逆も起こります。

 一般的に、選別基準厳しくして重症に選別する人数を少なくするほど、重症を軽症と誤る確率くなります。逆に、基準を緩くして重症に選別する人数が増えるほど、軽症が多く含まれるようになります。いずれにせよ、トリアージの精度には限界があり、100%の精度は望めないということです。

 トリアージにおけるもう一つの問題が、最重症者の選別における倫理問題です。

 傷病者数が少なく充分な医療資源が得られる時には、救命可能性が非常に少なくても、重篤な傷病者が最も治療優先度が高くなります。一方、明らかに傷病者数が医療資源を上回っている場合(地震などの大災害)には、治療によって救命できる可能性の高い傷病者優先され、重篤すぎる傷病者の治療優先度は低くなります。

 このように選別基準状況によって変化するため、異論が生ずる余地があります。

 最も重篤な傷病者の治療優先度を下げるということは、死の宣告に等しい面があり、一般的な倫理規範するため、トリアージを行う者に強い心理的ストレスを与えます。さらに、その判断の適否を巡って後から責任を追及されることさえあります。

 最大数の生命救うために、全ての命を救う努力放棄する、という決断を同じ人間に迫ること自体の倫理的妥当性に関する命題とも言えます。

 救急医療システム効率化するためには、以上の課題に充分留意をしつつトリアージの概念を導入しなければなりません。

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テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2007/12/20(木) 19:11:28|
  2. 救急医療制度
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