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医療 社会福祉 経済

医療や介護、年金などの社会福祉政策と経済との関係は、国家の根本にかかわる大きな問題です。また、高齢化と経済成長の鈍化が見られる先進国に共通の難題でもあります。制度をどのように改革すべきか考えましょう。

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ドイツの医療制度-医療崩壊はこれからです

 ドイツフランスは、日本に近い保守主義型福祉国家レジーム。(社会福祉制度へ)に属し、医療制度も日本に最も類似しています。それぞれの特徴を、日本と比較しながらまとめましょう
 ドイツの医療制度は、様々な職域共済組合に起源を持つ社会保険制度が主体になっており、これらが統合されて、国民皆保険制度に近い制度となっています。ただし最近まで、所得が一定以上の富裕層(人口の約8%)などは社会保険に加入できない規則になっていたのが特徴です。

 ドイツの医療費(対GDP比)、医師の数(対人口比)は、ともに日本の約2倍で、充足度は高いと考えられます。また、社会医療保険に税金全く使っていない点も大きな特徴です。

 ドイツの病院は、ほとんどが公的病院で一般外来診療は行わず、初期治療は救急医療を含めて一般医(初期診療を行う開業医)が対応します。この明瞭な機能分化も大きな特徴です。かつて、一般医が救急診療を行わなくなって問題化したことがありますが、医師会自律的に各一般医に救急診療を義務付けることによって解決しています。職能集団の権力が強い一方で、職能集団の社会的義務に対する意識、自制心の高いことが伺えます。

 医療費の増大に対して、これまでいくつかの改革ジェネリック医薬品使用の義務化や包括医療の導入など)が行われています。

 以上から、ドイツの医療制度から日本学ぶべき点を整理しましょう。

 1.日本の医療制度が財政政策との関連で政治課題になり、財務省新自由主義者に影響されたりするのは、税金が投入されているからなのです。安易に税金を投入せず、社会保険料で制度を維持すれば、政府や政治とは無関係受給者はその権利を強く主張することができます。

 2.医療者側専門家集団としての立場で主張を続けるためには、自身の社会的義務を果たすべく、自らを律することが必須です。
  
 日本の厚生労働省の考え方や方向性は、ドイツの医療制度にかなり近いものです。ドイツと異なっているのは、保険者医療者の基本になっている職能集団の力が弱く、また自らの社会的義務に対する意識が希薄であり、これに対して国の力が強い点にあります。

 その結果、安易に税金が投入されてきたため、財務省新自由主義者介入して、制度が破壊されつつあると考えられます。

 保守主義型福祉国家レジームを維持するなら、職能集団”お上には頼らない”という意識自律自制が必要であり、これができなければ、他のレジームへ移行せざるを得ません。

 もちろん、ドイツでも医療費上昇による財政破綻は大きな問題であり、様々な改革が議論されています。メルケル首相は、2007年4月から完全な国民皆保険制度を導入し、さらに国庫補助の拡大などの改革を行おうとしています。

 また、保守主義型福祉国家レジームに特有の、労働市場の硬直化による高い失業率、年金制度におけるモラルハザード(労働時間や就業期間の過剰な短縮)などのため、シュレーダー政権以来構造改革が行われてきました。

近年、保守主義の基本である、家族職域集団結束が緩んできていますが、それでもなお、レジームの根本は変わっていません。どのような対応が行われていくのか、注目されるところです。

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テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2007/11/22(木) 23:10:10|
  2. 医療崩壊
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  4. | コメント:0
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