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医療 社会福祉 経済

医療や介護、年金などの社会福祉政策と経済との関係は、国家の根本にかかわる大きな問題です。また、高齢化と経済成長の鈍化が見られる先進国に共通の難題でもあります。制度をどのように改革すべきか考えましょう。

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スウェーデンの医療・年金改革と日本の改革

 先進国の経済成長率が高い間は、いずれの福祉国家レジーム前のページ)もよく機能していました。しかし、その後の経済成長率鈍化や社会の高齢化などにともなって、様々な問題が生じてきました。

 スウェーデン医療制度では、社会民主主義型レジームにつきもののモラルハザードによる弊害のため、社会的入院(不必要な長期入院)が非常に多くなって財政を圧迫するなどの問題が生じました。その結果、1992年にエーデル改革と呼ばれる医療制度改革が行われました。

 エーデル改革の骨子は、医療政策の地方自治体への分権化、高齢者医療における看護師の責任・権限の強化在宅医療グループホームなど)へのシフトです。
 
 現在日本の厚生労働省が計画している医療制度改革も、基本的にはこれと同じものです(詳細はこちら)。

 問題は、財務省自民党の新自由主義者社会保険料を値上げせずに、医療費の圧縮増税(おそらくは消費税)、後期高齢者の自己負担増を財源として考えている点にあります。国の財政赤字と、小泉改革による自由主義型レジームへの方向性があるためです。

 消費税増税による需要の減少経済成長が鈍化し、一方医療費圧縮による医療の過少供給人材の流出、所得逆進的な自己負担増などが加わって、かなり悲惨な状況になる可能性が高いと思われます。

 また、自由主義型レジームを信奉する経済財政諮問会議などの圧力で混合診療を認めれば、一気に医療崩壊が進行するでしょう(混合診療)。

 スウェーデンでは、年金についても、社会の高齢化に伴って財政が悪化し、世代間の負担格差が拡大するなどの問題が生じました。約10年の長い議論を経て、1999年に公的年金制度の改革が行われました。

 この方式の骨子は、積み立て式年金とする、保険料率を所得の18.5%に固定する(所得比例年金)、というものです。

 日本も、国民全体に対してある程度の公的年金水準を維持するのであれば、概ねこの方向で行くしかないのですが、既に支払った保険料の扱いが難しい、高齢化の速度が速く世代間格差が著しい、社会保険庁への不信、などの課題があり、簡単ではありません。

 さらに、職域単位の年金を統合したうえで、年金保険料を値上げする必要があるため、国民が保守主義型から社会民主主義型へのレジーム転換に合意しないかぎり、実現はかなり困難と思われます。

 いずれにせよ残された時間は少なく、年金を政治課題にして与野党がにらみ合っている暇はありません。

 まずは社会保障の専門家が十分に議論したうえで、国民にわかりやすく状況を説明することが重要です。

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テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2007/11/10(土) 22:09:49|
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