FC2ブログ

医療 社会福祉 経済

医療や介護、年金などの社会福祉政策と経済との関係は、国家の根本にかかわる大きな問題です。また、高齢化と経済成長の鈍化が見られる先進国に共通の難題でもあります。制度をどのように改革すべきか考えましょう。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

逆選択の回避-国民皆保険

 日本の医療制度の大きな特徴は、国が管理するほぼ強制的な国民皆保険制度になっていることです。

 国民皆保険制度は、逆選択の問題が回避できるのが最大の利点です。保険者、被保険者ともに相手を選ぶことができないからです。もう一つの利点は、宣伝や保険加入者の審査などが不要なので、取引コストが安いことです。さらに、政府が医療行為に対する給付額を抑制することもできます。日本の医療制度が世界一コストパフォーマンスがよいのは、これらのためです。

 ただし、国民皆保険には所得移転がともないます。保険料が一定だと、健康なひとには割高に、体の弱いひとや病気を持っているひとには割安になるので、前者から後者へ所得が移転することになります。

 社会的強者から弱者への所得移転は、一般的には好ましいと考えられますが、そうではないという意見もあります。特に、被用者の保険料を半分負担している民間企業は、保険料の負担増によって企業のコストが増え、国際競争力が阻害されると主張しています。また高額所得者の中には、負担が高くてもよいから金額に見合った医療がうけたい、というひともいます。

 また、国民皆保険でもモラルハザードは解決できません。従って、自分自身の健康管理に対するインセンティブが低下したり、過剰な診療が行われたりすることによって、医療費の増大を招く可能性が否定できません。

 

 健康保険保険者には組合や企業、国など様々なものがありますが、これらを法律で束ねて厚生労働省管理しています。保険料を払えない生活保護の受給者などは、他の方法で保障しているため、実質的には国民が巨大な一つの保険に加入しているような状態になっています。また、医療機関に支払われる診療報酬は、医療行為ごとに全国統一料金が設定されています。

 最近まで、保険者厚生労働省医療機関の代表が集まり、政治家も巻き込んで、この料金表の設定作業を行い、翌年の医療費を決めていました。また、実際の診療内容と診療報酬は、委託された医師によって全て審査されています。

スポンサーサイト

テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2007/11/06(火) 10:47:13|
  2. 経済と医療制度
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<医療の市場化と生存権 | ホーム | 検診をうけない妊婦-産科医療の崩壊3>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://emed.blog123.fc2.com/tb.php/10-4de08cbc
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

カテゴリー

最近の記事

月別アーカイブ

ブログ内検索

タグランキング

RSSフィード

My Yahoo!に追加
Add to Google
Subscribe with livedoor Reader

リンク

このブログをリンクに追加する 

人気ブログランキング
FC2ブログランキング

最近のコメント

最近のトラックバック

参考書

このブログに出てくる本



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。