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医療 社会福祉 経済

医療や介護、年金などの社会福祉政策と経済との関係は、国家の根本にかかわる大きな問題です。また、高齢化と経済成長の鈍化が見られる先進国に共通の難題でもあります。制度をどのように改革すべきか考えましょう。

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株の下落-再びバブルの崩壊1

 2008年の新年は、連鎖的な株の下落で始まりました。米国の不動産バブルがつぶれたのが原因ですが、米国の銀行が債務を証券化して売り飛ばしていたため、世界中に飛び火しています。日本の資産バブル崩壊した1990年の新年によく似た状況です。

 ところで、1990年のバブル崩壊後にも、一度バブルが生じてつぶれたのを覚えているでしょうか。1998年から2000年にかけての”ITバブル”です。

 ITバブルは、米国の金融緩和が原因で発生したもので、新しいIT企業が山のようにできました。日本でも小渕政権42兆円もの財政政策(これが最後の財政出動です)を行ったこともあり、橋本政権でどん底まで落ち込んでいた日本経済も、一時的に景気が持ち直しました。

 2000年にFRBの利上げがあり、ITバブルは2001年にはつぶれていたのですが、この年の9月11日に同時多発テロ9.11です)が起こったため、経済問題はどこかへ飛んでしまったのです。このため覚えている人が少ないのでしょう。

 バブルは古来から発生していますが、未だに制御はできません。それどころか、バブルははじけるまでそれがバブルかどうか判らないのが特徴なのです。従って、経済にとっては、発生防止よりもバブルが崩壊した後適切な対応のほうが重要です。

 バブルの規模や借金との関係などにもよりますが、バブルが崩壊した後で最も困るのは、人々の心理が極度にリスク回避的に変化してしまうことです。恐れがその本質だから恐慌と呼ばれているのです。

 バブルの発生を防止するのが難しいように、バブル崩壊から恐慌に向かうプロセスを制御するのは容易ではありません。しかしながら、この100年くらいの間に、様々な方法が研究されてきました。マクロ経済学という学問は、このためにあると言っても過言ではありません。

 この心理の変化について考えてみましょう。
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テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

  1. 2008/01/26(土) 23:05:48|
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恐慌の防止-再びバブルの崩壊2

 土地などのバブルがつぶれると、下がるから売る、売るからまた下がる、というフィードバックによって、急速値が下がります。

 この時、借金で資産を買っていたひとは、値下がりがひどいと債務超過になるため、破産が増えます。すると、お金を貸していた銀行の損失も増加するので、銀行は貸し出し抑制したり、回収したりします(貸しはがし)。こうなると、バブルとは無関係なひとや会社にも資金が回らなくなり、設備投資が滞り、会社の倒産が増えます。そして最終的に銀行の損失が増え、倒産して行くのが信用恐慌です。

 一般的に、銀行倒産しそうになると、預金者が一斉に預金を引き出そうとするため、あっという間に本当につぶれてしまいます(取り付け騒ぎ)。現在、預金者は預金保険で保護されていますが、これには限度があります。一旦銀行が倒産すると、金融機関に対する信用そのものが失われるので、次々に預金が引き出され、銀行が破綻します。

 このような信用恐慌の危険がある時には、速やかに国か中央銀行が銀行へ大量の資金を供給して保護しなければなりません。

 当然ながら、”何で銀行だけ保護されるのか、貸した責任は取らなくてよいのか”という意見が出るので、多くの場合、資本注入は後手に回ります。また、供給された公的資金を返済するまで、銀行の機能は制限されます。

 一方、バブルが生じた時点で高値の株式を発行・売却した企業は、既に巨額の資金を得ています。これを用いて、借金を返済していると、バブル崩壊の直接的被害はほとんど受けません。ただし、不況によって物が売れなくなるので、投資ができず、また事業を縮小せざるをえなくなります。

 このようにして生産設備は使われなくなり、、お金はあるが使い道のない人や企業、負債をかかえてつぶれかけたもの、倒産・リストラ・採用削減などによる失業者、が生み出され、経済全体が収縮し、デフレへと向かいます。

 供給体制に問題があるわけではなく、総需要(投資と消費)が低下してしまったのが、この手の不況の本体です。

 総需要には、将来への見通し、消費者心理などが影響します、国民全体の将来見通しが悲観的になると、需要は回復せず、不況は長期化して状況は悪化します。皆が不安になりリスクを回避するため節約するとと、世の中の具合が悪くなるわけです。

 このように、各個人や企業が自分にとって合理的な行動をとっていることが、経済全体悪い影響を与えることを、”合成の誤謬”と呼びます。

 不況によって総需要が不足している時には、公共事業などの財政政策によって、国が需要を作る必要がある、というのが有名なケインズの考え方です。
 中央銀行が政策金利を下げたり、債権を買い取って市場に資金を供給し、通貨供給量を増やして需要を刺激する”金融政策”も行われます。

 一方、長期的に見れば需要と供給は均衡するので、国はできるだけ市場に介入すべきでない、という考え方もあり、未だに決着がついていません。

つづく

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  1. 2008/02/03(日) 14:52:43|
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将来への心理-再びバブルの崩壊3

人々の将来に対する予想総需要に影響を与え、この時ポジティブ・フィードバックがかかるため、現実バブルあるいは恐慌をつくり出されてしまいます。

 さらに、人々が合理的に判断し行動していいても、このようなことが起こる合成の誤謬)ということが、ケインズ財政・金融政策を必要とする根拠になっています。

 ただし、ケインズ財政政策には、確かにいくつかの問題があります。

 まず予算を作り、議会を通してから実際の事業を行い、波及効果が出てくるまでには、時間がかかるという問題があります。タイミングや規模によっては、効果がなかったり、インフレの原因になって悪影響を与えたりします。

 もう一つの大きな問題は、公共事業によって政治家や官僚、一部の業界利権が生じるため、腐敗の原因になることです。ケインズ派の経済学者は予算の拡大を支持することが多いので、政治家に好まれます。

 近年の我が国では、公共事業として行う道路などのインフラ整備による効用が少なくなり、波及効果(乗数効果)があまり望めなくなってきました。ど田舎に高速道路を作っても、あまり役に立たないということです。

 そしてもちろん、赤字国債で事業を続ければ、政府の財政赤字は急速に拡大します。

 我が国では財政政策が好んで用いられてきましたが、このような理由で現在規制緩和とともに、構造改革の一つとして公共事業を縮小する方向にあります。

 これは、政府による規制公共事業利権の温床になり、自由競争阻害することによって、国の経済成長妨げている、と考えられているからです。

つづく

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  1. 2008/02/11(月) 23:08:05|
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1929年の大恐慌-再びバブルの崩壊4

 バブルの状態から、世界中が揃って将来に対して悲観的になるに至るまでには、相当なエネルギーと時間が必要であり、そう簡単に恐慌には至りません。

 1929年の米国株価下落で始まった世界恐慌には、様々な要因が関与していたと考えられています。

 第一次世界大戦(1914から1918年)の間、先進諸国は大量の戦時国債を発行し、目一杯の生産を行たため、戦場にならなかった国では好況が続きました。

 戦争が終了すると、需要急激に減少し、金融を引き締めて貨幣を回収することになるため、一般的に不況になります。

 第一次世界大戦の戦勝国は、敗戦国から巨額の賠償金をとり、領土利権を奪ったため、敗戦国ではハイパー・インフレーションが起こり、国家が崩壊しました。

 一方、自国が戦場にならなかった米国日本では、戦後も好況が継続し、1920年にかけて、株と土地のバブルが発生しました。

 日本では、1920年にこのバブルがつぶれ、さらに1923年関東大震災が起こったため、不安定な経済状況が続きました。震災手形不良債権化したこと、鈴木商店の倒産などから、金融不安が拡大し、1927年には取り付け騒ぎから恐慌が発生しました(昭和金融恐慌)。

 米国では、1920年代後半になって明らかに供給過多な状況になっても、余剰資金が株に流れたため、バブルはどんどん拡大し続けました。

 1925年に英国チャーチルが、ポンドを市場より高い値段で金に固定する金解禁)、という大失策を行いました。これによって、猛烈な勢いで資金がポンドからドルへ流れ、さらにドル金利を下げたことが、米国における過剰流動性の原因になっています。

 そして、1929年の9月をピークとして、ついに株は下落しはじめ、10月になってニューヨーク株式市場大暴落を起こしました。

 その後、さらに事態が悪化していった原因も、明らかな政策の誤りによる、と考えられています。

 まず米国では、フーバー大統領が事態をそのまま放置しました。当時の経済学の考え方に従って、市場原理によって状況は自動的に均衡に向かい、経済は自律的に回復する、と信じていたからです。

 結果として、銀行は次々に倒産し、恐慌は世界中に広がっていきました。世界経済は急激に収縮し、失業者が急増しました。

 さらに1931年になって、フーバー大統領は国内労働者の保護という名目でスムート・ホーレー法という保護貿易法案を成立させたため、世界はブロック経済へ移行し、経済はますます収縮していきました。

 日本でも、1930年に井上準乃助大蔵大臣が緊縮財政を行い、英国と同様にを市場価格より高い値段で金に固定するという失策を行いました。これによって輸出が激減し、は海外へ流出、国内の株・商品相場・農作物の価格は急速に下落し、倒産が急増しました。人為的にデフレを作ったわけです。

 その後の世界的な保護貿易によって、日本の輸出はさらに減少し、経済も収縮して行きました。

 そして1932年には、米国の全銀行が閉鎖されるに至りました。

 このように、大恐慌は、様々な要因失策が重なり合い、事態が悪化し続けることにより、世界中の人間が悲観的になって初めて起こったのです。

つづく

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  1. 2008/02/13(水) 20:46:49|
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戦争を避けること-再びバブルの崩壊5

 長期にわたるデフレの扱いで注意を要するのは、1929年の大恐慌第二次世界大戦の主な原因の一つになったと考えられることです。

 日本では1931年犬養毅内閣が成立し、高橋是清が大蔵大臣になって速やかに金本位制からの離脱リフレーション政策(通貨膨張政策)を行った結果、日本経済は長く続いたデフレと不況からようやく回復することができました。

 しかしながら、長い不況の間に日本軍は暴走し始めており、1931年9月には柳条湖事件を起こして中国への侵略戦争を開始(満州事変)、政府はこれを止められませんでした。高橋是清リフレーション政策によって一時的に軍事予算は増加しましたが、軍縮派であった犬養毅は、1932年5月に暗殺されてしまいます(5・15事件)。また中国への侵略は、その後欧米諸国と摩擦を生じる原因になります。

 リフレーション政策の効果は著しく、日本経済は1933年には世界で最も早く恐慌前の規模に回復しました。さらに1934年にはインフレ懸念が生じ、高橋是清軍事予算を縮小しましたが、この時陸軍の恨みをかったため、1936年の2・26事件で反乱軍に殺されてしまいました。
 
 一方ドイツでは、第一次世界大戦の敗戦賠償金のためハイパーインフレが起こり、これに続く経済混乱の中でナチス(民族社会主義ドイツ労働者党)と共産党が勢力を伸ばしていました。

 1931年に大恐慌が波及して金融恐慌が起こり、中産階級没落しました。さらに共産主義を恐れた資本家ナチスに味方したため、1932年にはナチス第一党となり、1933年にはヒトラー政権を握ったのです。

 米国では、フーバーの失策大恐慌が起きた後、ルーズベルトが大統領に就任し、ニューディール政策というリフレーション政策を行ったため、経済はやや持ち直しました。しかし、その後財政規模を縮小したため、1937年には再び不況に陥って、第二次世界大戦まで低迷が続きました。

 以上のように、デフレ、不況、恐慌が長引いて人々が完全に悲観的になると、総需要を回復するのは容易ではなく、戦争による総需要の増加の方向へ向かってしまう可能性が高いのです。また、これを防止するためには速やかなリフレーション政策の実施が必要です。

つづく

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  1. 2008/02/17(日) 01:35:08|
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財政・金融政策-再びバブルの崩壊6

 ケインズ財政政策には、確かにいくつかの問題があります。

 まず予算を作り、議会を通してから実際の事業を行い、波及効果が出てくるまでには、時間がかかるという問題があります。タイミングや規模によっては、効果がなかったり、インフレの原因になって悪影響を与えたりします。

 もう一つの大きな問題は、公共事業によって政治家や官僚、一部の業界利権が生じるため、腐敗の原因になることです。ケインズ派の経済学者は予算の拡大を支持することが多いので、政治家に好まれます。

 さらに、近年では公共事業として行う道路などのインフラ整備による効用が少なくなり、波及効果(乗数効果)が望めなくなってきました。ど田舎に高速道路を作っても、あまり役に立たないということです。

 我が国では財政政策が好んで用いられてきましたが、現在は、規制緩和とともに、構造改革の一つとして公共事業縮小する方向にあります。

 これは、政府による規制公共事業利権の温床になり、自由競争を阻害することによって、国の経済成長妨げているしている、と考えられるからです。

 米国は自由市場への信奉が強く、財政政策を嫌うのですが、今回のサブプライム問題では、若干遅かったものの金融政策とともに財政政策がとられています。

 FRBのバーナンキ議長は、昨年後半から立て続けにFF金利(短期金利)を下げブッシュ大統領は戻し減税などによる16兆円程度の緊急経済政策を行うことにしています。

 また、2007年末にFRB(米連邦準備理事会)、ECB(欧州中央銀行)、スイス国立銀行イングランド銀行カナダ中央銀行は、流動性供給を行い、欧州では破綻の恐れがある金融機関の処理やアブダビの政府ファンドなどによる資本注入が行われました。

 米国では住宅価格が下落し続けているため、今後はサブプライム・ローンに限らず、借金で住宅を購入している人が債務超過となり破産していき、これらを組み込んだ債権は不良債権化し、証券は下落します。つまり、デット・デフレーションへ向かうわけです。
 
 我が国と同じデフレの隘路に落ち込まないために、この1年が正念場になるでしょう。

つづく

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  1. 2008/02/18(月) 08:00:00|
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